FUNATSURU

Travel

 京都の夏の風物詩、鴨川納涼床が開催される時期に合わせて、「FUNATSURU KYOTO KAMOGAWA RESORT」はオープンしました。 'FUNATSURU'は木屋町松原の鴨川に面した、築80年を超える地上4階地下1階建ての楼閣風建築を利用した、大小二つのバンケットとチャペル、レストランをもつ施設です。 ワサビは、この施設のコンセプト策定と内装デザインを担当しました。
 オープンにいたるまでには、平成12年の料亭旅館「鮒鶴」からウェディングレストランへのリニューアル、その後、建物の老朽化や時代の要望による構造補強の為の閉店、そして2008年、新たな事業主のもと再生を目指す。という経緯がありました。 
 クライアントからの指名コンペを受けて、初めて現場調査を行った際、印象に残ったのは、この街がもつ二面性でした。 鴨川へ向かって「ひらく」イメージと、木屋町通りに向かって「とじる」イメージ、この二つの間に様々な空間が存在していました。 私はこの二面性に対して、「旅行する」という行為を思い浮かべました。 それは、人々が旅行している時に感じる「開放感」や「緊張感」が、この街の空間で同様に得られるように感じたからです。 そして、この二面性が、重要な集客要素のひとつになっていると思いました。 そこで、このFUNATSURUという施設のコンセプトを「travel」としました。
 旅はまず、この場所の歴史を巡ることからはじまり、そして現在、未来、過去への旅と続きます。 「サファリ」をテーマとした土着的なリゾートレストランで、日常からの離脱と休息を提供する、現在の旅。伝統と先鋭とを対比させたデザインによる刺激で、二人の旅立ちに力を与える、未来への旅。そして、この場所での思い出を記録、収蔵できるライブラリーで、記念日を鮮やかに演出する、過去への旅。 このような「travel」というコンセプトのもとに構想したサービスやデザインによって、FUNATSURUがより多くの人の旅先に選ばれるようにと願っています。


PhotoData

Location
Kiyamachi Kyoto
Classification
Wedding Restaurant
Completion
May 2008

Customers website

Photo:Takumi OTA ※[5]を除く